蝦夷唐打草(エゾトウウチソウ)はバラ科ワレモコウ属の多年草である。 北海道固有要素の植物である。 日高、十勝、上川、胆振地方に分布し、山地の湿った岩場や川原などに生える。 環境省レッドデータブックでは、「ごく近い将来に絶滅する危険性が極めて高い種」である絶滅危惧ⅠA類に登録されている。 草丈は50~120センチと大型である。 葉は奇数羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並び、先に1つの小葉がついて1枚の葉が構成される)である。 小葉の数は9~13枚である。 根際から生える葉には長い柄がある。 小葉の形は細長い楕円形である。 つけ根は心形ないし円形で、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。 開花時期は6~8月である。 花穂は7~20センチくらいで長く、先は垂れ下がる。 花の色は紅紫色で、花径は5~6ミリである。 花弁はない。 4数性の植物である。 萼の裂片は4枚ある。 雄しべが4本で、長さ7~10ミリと長い。 萼筒には4つ稜があり、白い毛が密生する。 雌しべの花柱は長さが3~4ミリである。 花穂の姿は、中部地方の高山に生える唐糸草(カライトソウ)とよく似ている。 写真は9月に北大植物園で撮った。 学名:Sanguisorba japonensis ★赤い穂をだらり垂らして悠然と 風に揺られる蝦夷唐打草 花図鑑
by hana-zukan
| 2007-07-30 19:13
| バラ科
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