人気ブログランキング | 話題のタグを見る
<< 高嶺唐打草(タカネトウウチソウ) 唐糸草(カライトソウ) >>

蝦夷唐打草(エゾトウウチソウ)

蝦夷唐打草(エゾトウウチソウ)_c0121803_19115896.jpg

蝦夷唐打草(エゾトウウチソウ)はバラ科ワレモコウ属の多年草である。
北海道固有要素の植物である。
日高、十勝、上川、胆振地方に分布し、山地の湿った岩場や川原などに生える。
環境省レッドデータブックでは、「ごく近い将来に絶滅する危険性が極めて高い種」である絶滅危惧ⅠA類に登録されている。
草丈は50~120センチと大型である。
葉は奇数羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並び、先に1つの小葉がついて1枚の葉が構成される)である。
小葉の数は9~13枚である。
根際から生える葉には長い柄がある。
小葉の形は細長い楕円形である。
つけ根は心形ないし円形で、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は6~8月である。
花穂は7~20センチくらいで長く、先は垂れ下がる。
花の色は紅紫色で、花径は5~6ミリである。
花弁はない。
4数性の植物である。
萼の裂片は4枚ある。
雄しべが4本で、長さ7~10ミリと長い。
萼筒には4つ稜があり、白い毛が密生する。
雌しべの花柱は長さが3~4ミリである。
花穂の姿は、中部地方の高山に生える唐糸草(カライトソウ)とよく似ている。
写真は9月に北大植物園で撮った。
学名:Sanguisorba japonensis


★赤い穂をだらり垂らして悠然と
 風に揺られる蝦夷唐打草
蝦夷唐打草(エゾトウウチソウ)_c0121803_19124978.jpg

花図鑑
by hana-zukan | 2007-07-30 19:13 | バラ科
<< 高嶺唐打草(タカネトウウチソウ) 唐糸草(カライトソウ) >>